死にたがり日記

体調/日々の所感/ソシャゲのこととか

祭りと病と退職のこと

商店街を通って帰ろうとすると人でごった返していた。夜店をやっているらしい。ちらほら、浴衣を着た人々も見受けられる。ちいさい扇風機を自分の顔に当てたり、からあげを食べていたり、ビールを飲んでいたりしてとても解放的。わたしは人と人の間を縫うようにして歩きながら、コロナのニュースのことと、医療従事者の方のツイートのことを交互に思い出していた。目の端に、今度は光るジュースを飲んでいる人が映る。LINEニュースで毎日のように見る、コロナウイルスの拡大映像が脳裏をよぎる。目がチカチカ、なんだかフラフラする。途中で商店街を抜けていつものローソンに入った。大盛りトマトガーリックパスタ(ミートボール増量)とサンドイッチを買って帰る。別にそんなにお腹が空いているわけじゃないけど、たくさん食べて気絶するように寝たいのだった。

退職日まで残り二日となった。退職が発表されたときはいろんな人からメールやらLINEやら電話やらをもらい、だけどその三分の二くらいはゴシップ的な興味を満たすためのもの、或いは義務的な連絡だった。ゴシップ的なものを求めている人には、嘘と本当を少しずつ混ぜたものを情報として差し出した。他人からの注目を一年分くらい浴びたせいで体がおかしくなってしまい、ご飯を食べれば動悸、ツイッターを開けば動悸、日課音ゲーをこなしても動悸、といった具合である。まだ、さよならと言いながら配るお菓子を買っていない。お菓子なんか食べたら誰から貰ったなんだったのかなんて忘れ去られてしまうんだから、適当なものでいいのに何故か悩んでしまう。この期に及んで『良く』見られたいのだろうか。いいや、『悪く思われたくない』のだと思う。この前産休に入ったあの子みたいに、この前辞めたあの子みたいに、無難にいなくなりたい。私は元々『無難』側の人間ではなく、この職場で『無難』を叩き込まれた人間なので気をつけなければすぐにボロが出る。去りさえすればどうでもよくなるのだろうが、なんとなく、『変なやつ』として笑い話のネタにされるのは嫌だなあと思う。某店のフィナンシェで良くない?少し安すぎるかな、でもたくさん買わなきゃいけないし…。

辞めてから1ヶ月ほどは休むと決めている。というか、今の状況だと生活もままならないので休まざるを得ないだろう。やりたいことがひとつも浮かばない。ただ、満足するまで眠りたい。病気はちっとも良くならないが、職場から離れればもしかしたら不眠くらいは治ってくれるかもしれない。それとも、どこにも所属していない不安で余計に眠れなくなるのだろうか。この先のことがちっとも分からない。わたしは前に進んでいる?わたしの前に道はちゃんとある?