死にたがり日記

体調/日々の所感/ソシャゲのこととか

お茶汲み撲滅委員会活動記録

偉い人の席がある部署がシマの近くにあるばっかりに、なんの関係もない部署の人間であるはずのわたしが来客対応として茶を出さなければならない。わたしは茶を出さなければいけない日の前日や当日の朝が大嫌いだ。隣の部署の課長たちは、わたしが茶を淹れろと言われたとき反抗的な目をするのを知っているから、ちょっと下手に出るみたいに、あるいはせやせや、などとあたかも今思い出したみたいに、「今日なあ、◯◯さんがきとってやから、また頼むわ」と言ってくる。むかつくので「今日なあ」のあたりで「あ、お茶ですか、分かりました」と言って話を終わらせる。

偉い人の来客は毎月の会議の時にやってくるのだが、わたしはその会議の際にもお茶とコーヒーが出ていることを知っている。一体何杯飲み物を飲むつもりなのだろう。それも全部「比較的歳の若い女性職員」にやらせているのが本当に、気持ち悪い。

今日はさらにひどくて、そのひとたちが昼食のお弁当を食べて談笑している時間に課長代理が「コーヒーひとつとお茶ふたつ」などと注文をしにきた。ここは喫茶店でわたしは店員か?どなたがコーヒーですか、と聞くと「それはわからないけど…」とまごつく。うるせえうるせえだったら全員茶でいいだろうが、贅沢しやがって、と思いつつ何度目かわからない給湯室に向かった。コーヒーなんか普段飲まないのでコーヒーカップに適量なのかなんなのか分からない量のインスタントコーヒーの粉をいれて適当に混ぜる。茶は下の階の給茶器で淹れる。最寄りの給湯室にある茶葉はいつのか分からないからだ(これを使って淹れてみて、反応を見るのも良いかもしれないが、わたしにもパン屑くらいの良心はある)。たまたま先延ばしにできない電話が重なったのと片付けのタイミングを待っていたらお昼の時間が大幅に遅れた。どうせ食べたいものもないしやることもないのだが、こんな理由で昼休憩が減ることがどうにも悔しかった。

乱暴に湯呑みを洗いながら、ふっとTwitterの誰かの発言を思い出す。「OLとしておじさんの機嫌とりながら自分もそれなりに得してるような人はそういう生き方を選んでるんでしょ?だったらわたしたちと同じような文句は言わないでよ」うるさい。「声を上げなければ現状は変わりません、勇気を持って。ちなみにわたしは〜」うるさい。そう言えること、そういう心を持っていること自体がひとつの特権ではないのか。でもそういうTwitterの人たちも現実ではわたしみたいに惨めに湯呑みを洗っているのかなと思うと怒るに怒れなかった。昼ごはんの味を本当に、全然覚えていない。

 

夕方、ここを喫茶店と勘違いしている課長代理がいそいそとクッキーを持ってきた。数日前にも同じクッキーを貰った。「いつもお茶を淹れてくれてありがとう。これはお礼だよ」余ってんだろうな。来客に貰ったやつが。数日前は素直に受け取ってすこし食べたりもしたが、今日はどうしてもダメだった。帰って、テーブルに小さいクッキーを八個並べて、握り拳を叩きつける。音の割に割れないので今度はペットボトルの底を打ちつける。だいぶ良い感じになってきたのでさいごは握りつぶしてくしゃくしゃの粉入り袋にして、ゴミ箱に投げ捨てた。フードロスの五文字が頭をよぎるが、もうどうしても口に入れたくなかった。こんなもので。こんなもので奴らはわたしを飼っているつもりなのだ。「女の子はお菓子が好きだから」って?むかつく。本当にむかつく。そんなことばかりだ。時々、できるだけトラウマになるようなやり方で、目の前で死んでやろうかと思う。

 

人間の三大欲求が全部萎んでいることに気づく。この状態が続いたとしてあとどのくらい保つんだろう。もう自分ではどうにも止まれないので誰か止めてくれ。疲れてしまった。そんなのずっと前からで、慣れっこだし、今は明確な悪意をもって接してくる人がいない分楽ですらあるから、我慢できてしまうのだけど。

 

ハンドクリームを塗った途端に湯呑みを洗わないといけなくなったり、ハンドクリームの出しどころが分からない一日だった。荷造りの残りをしなければいけないけど、体が動かない。本当に引っ越すのか?今はとりあえず眠りたい。いつだって眠りたいよわたしは。わたしの眠りを返してくれ。